上下の中心線の不一致

上下の中心線の不一致とは

上下の前歯の中心線が顔の中心とずれている状態のことで、上の前歯の真ん中と下の前歯の真ん中が一直線に並んでいない状態を指します。
真ん中のずれは、見た目の印象に影響することもあります。
歯の真ん中が
ずれてしまう原因

歯の大きさが左右で違うため
上下の中心線の不一致は、左右の歯の大きさが違うことで起こります。左右の歯のサイズに差があったり、虫歯の治療で削った量が違ったりすると、歯並びの中心がずれることがあります。
歯が傾いている・位置がずれている
前歯が左右どちらかに傾いていることで、見た目の中心がずれてしまうことがあります。歯が回転して生えている場合も、真ん中のずれの原因になります。生え変わりの時期に、歯の生える向きがずれることで起こることもあります。歯の根っこの向きが悪い場合は、見えている部分だけでなく根っこ全体の位置も直す必要があります。


歯がなくなったことによる影響
生まれつき歯が足りなかったり、虫歯や歯周病で歯を失ったりした場合に、残った歯が空いたスペースに動きずれが生じます。乳歯が早く抜けると、大人の歯が生える位置に影響して、真ん中のずれにつながることもあります。歯を失ったまま放っておくと、周りの歯にも影響して、噛み合わせ全体のバランスが崩れることがあります。
くせや習慣による歯の動き
小さい頃の指しゃぶりや舌のくせ、頬杖をつくくせなどで、歯が動いてずれが起こる場合があります。歯を前に押し出すだけでなく、左右どちらかに偏って押すことで真ん中のずれを引き起こします。口で呼吸をする習慣も、舌の位置や口周りの筋肉のバランスに影響して、歯並びを変化させます。これらのくせは長い間続くことで歯に力を加え続け、だんだんと歯の位置を変えていきます。

歯の真ん中が
ずれている時の治療法

軽いずれの場合
軽い真ん中のずれであれば、部分矯正で改善することができます。治療期間も数ヶ月から1年程度と比較的短い期間で済みます。透明なマウスピースを使った矯正なら、目立たずに治療を進めることができます。

ある程度のずれがある場合
はっきりとしたずれがある場合は、全体的な矯正治療が必要になることがあります。ワイヤー矯正や透明なマウスピースを使った矯正で、歯全体のバランスを整えながら真ん中を改善していきます。治療期間は1年から2.5年程度で、定期的に通院して調整を行います。当院では、痛みの少ないシステムを使用し、できるだけ快適に治療を受けていただけるよう工夫しています。患者さまの生活スタイルに合わせて、目立ちにくい装置もご用意しております。「仕事に支障がないか心配」という方にも安心していただけます。
真ん中ずれと症状が
似ている主な歯並びの問題
- 歯がガタガタ(乱ぐい歯・八重歯)
- 出っ歯
- 受け口
- 噛み合わせが深い
- 前歯が閉じない
- 上下の歯の先がぶつかる
対象の診療
- マウスピース矯正
- ワイヤー矯正
- 小児矯正(18歳以下のお子さまの場合)